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2025/01/05 00:00



和の風情を感じられて人気の苔玉や苔盆栽。

作り方や育て方のお問い合わせをいただくことも多いです。基本の知識と、苔玉に使えるコケを紹介します。

苔玉もコケ盆栽も、必ず屋外で育てる!


まず大前提なのですが、苔玉や苔盆栽は【屋外】で育てましょう。

ベランダや庭などの、明るい日陰がベストです。朝9時くらいまでに日があたり、日中日陰になる場所が理想的。

日が当たりすぎる場合は日よけを立てたり、他の植物の鉢で影をつくるなどするとよいです。

室内で育てるのはかなり難しいと思ってください。

普段は屋外で育てて、観賞したいとき屋内に持ってきて飾る…というイメージです。ほとんどの盆栽も同じです。

苔玉におすすめの苔

苔玉づくりにおすすめのコケは、


など。這って広がるタイプのコケが作りやすいです。


まずはコケだけの苔玉がおすすめ


苔玉というと樹木を植えてあるイメージが強いと思いますが、コケと樹木と両方を育てるには、それぞれに最適な環境を用意しなければいけません。

まずはコケだけの苔玉が、管理も楽でおすすめです。

道草流・苔玉の作り方


用意するものは、赤玉土と排水口ネット。ストッキングでもかまいません。

中粒の赤玉土をネットに入れて、苔玉の芯をつくります。


水に入れてゆすぎ、細かい微塵の土を落とします。排水性を良くするポイントなので、何度か水を替えてしっかり微塵を洗い流しましょう。


コケと木綿糸を用意し、苔玉の芯に巻き付けていきます。


方向を変えながらぐるぐると糸を巻き付け、コケを固定していきます。糸の最後はコケに押し込むようにして隠しましょう。


最後に水でゆすいで、ゴミを落とします。しっかり吸水させましょう。


コケ盆栽におすすめのコケ



湿度の高いテラリウムに向くコケと盆栽に向くコケは、微妙に異なります(どちらでもいける種類もあります)。

日当たりがよく乾燥した場所でも育ちやすいのはスナゴケ。

そのほかに、コツボゴケ、ツルチョウチンゴケ、タチゴケ、ネズミノオゴケ、ウマスギゴケなどもおすすめです。

タマゴケ、ホソバオキナゴケ、アラハシラガゴケなどテラリウムでおなじみの種類も、環境があえば問題なく盆栽で育てることができます。

ヒノキゴケやコウヤノマンネングサなど、湿度の高い森林に自生しているタイプのコケは、やや難易度が高くなります。


書籍『はじめての苔インテリア』では、どんな育て方に向いているかを網羅したコケ図鑑を掲載しています。自分が育てたいコケをチェックしてみてください。




用意するものは、盆栽用の鉢と苔テラリウム用ソイル。鉢底穴をふさぐための鉢底ネットもあるとよいでしょう。

ソイルを湿らせたら、テラリウムに植えるときと同じようにコケを植えつけます。


コケの下の方の茶色くなった部分は取り除いてから植えた方が、定着がよくなります。

育て方ポイント1.お皿に水をためない!

苔玉やコケ盆栽を置くお皿は、水がたまらない工夫が必要です。

苔玉の場合、穴のあいた浅い盆栽鉢に、富士砂や麦飯石など多孔質の砂利を敷いてその上に載せるとよいでしょう。

水がたまってしまうと、水に浸かった部分のコケから傷んでしまいます。必ず穴の開いた器を使いましょう。

育て方ポイント2.水やりはたっぷり


水やりはジョウロを使って苔玉の中に水がしみこむまで、たっぷりと水をかけます。新鮮な水が苔玉や盆栽鉢の内部の土までしみこむことが重要。

霧吹きだけの水やりでは、苔玉の表面しか湿らず、水不足になってしまいます。

毎日の水やり以外に、月に一度はバケツにためた水に浸けこむ「ソーキング」でしっかり水を吸わせましょう。

うっかり乾燥させてしまったときも、バケツにためた水に30分間くらい沈めて、ゆっくり水を吸い込ませるようにしてください。

「はじめての苔インテリア」で詳しく解説しています


室内に置けて2週間に一度の水やりで育てられるテラリウムと違って、苔玉や苔盆栽はけっこう手間がかかります。

それでも、自然に近い環境で育ったコケは生き生きとして、とても美しいものです。

また、テラリウムと違って、季節ごとにコケの表情が変わるのも面白いところ。

栽培できる環境がある方は、ぜひ一度挑戦してみてください。

著書『はじめての苔インテリア』では、苔玉や苔盆栽の作り方・育て方・向いているコケについて、詳しく解説しています。参考にしてください。


番外編:どうしても室内で育てたい場合


室内で苔玉を育てたい場合、テラリウムの中で育てる方法があります。それは今回紹介する苔玉とはまったく別物。

使うコケや作り方も違うので、こちらの記事を参考にしてください。



動画も参考にしてください